<兵庫県>学生運営の「子ども食堂」 大手前大に開設へ

学生運営の「子ども食堂」 大手前大に開設へ
兵庫県西宮市の大手前大は来年2月から、貧困家庭の子どもらに食事を提供する「子ども食堂」を、いたみ稲野キャンパス(伊丹市)内に開設する。管理栄養士などを目指す健康栄養学部の学生らが運営に携わり、食育にも力を入れる。

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学生運営の「子ども食堂」 大手前大に開設へ

同大総合文化学部の柏木智子准教授(42)=教育学=が学生たちに子ども食堂の開設を呼び掛け、賛同した1~3年24人が参加。9月には大阪市西成区の「にしなり☆こども食堂」を視察し、子どもたちとの接し方や運営方法を学んだ。
 4月に新設した同大健康栄養学部の学生たちを中心に栄養面や彩りなどに配慮した献立を考え、同キャンパス内の調理実習室で料理する。食材は大学の経費で購入するほか、企業などから寄贈された食品を無償分配する団体にも依頼する予定という。

 厚生労働省によると、2012年の子どもの貧困率は16・3%。率が高い沖縄県では、貧困層の27・8%が小学1年時点で大学進学を諦めている、という調査もある。
 こうした状況に、柏木准教授は「大学の存在を知ってもらい、貧困層の子どもにも進学を目指す動機付けになれば」と期待を寄せる。

 2月に開く第1回の食堂には、「にしなり☆こども食堂」を利用する小中学生らを招待。3月にも開催し、大学の予算がつけば来年度以降も2カ月に1度の頻度で開くという。食物アレルギーの問題で、不特定多数の子どもを招くことができないため、同様の活動をする団体を通して利用者を集めていく。

 健康栄養学部1年の片山朋香さん(19)は「子どもとの接し方にも不安があるが、自分たちの料理をおいしく食べてくれるとうれしい。調理学習で得た知識を生かしていきたい」と話している。(斉藤絵美)

【貧困率】経済協力開発機構(OECD)の基準を用い、収入から税金などを差し引いた全世帯の可処分所得を1人当たりに換算し、中央値の半分に満たない人の割合。子どもの貧困率は18歳未満で中央値を下回る人の割合で、統計を開始した1985年は10・9%だったが、2012年は16・3%で過去最悪となった。


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