ジフテリア – 学校で予防すべき感染症シリーズ
ジフテリアは、感染症法により二類感染症に分類されている細菌性呼吸器感染症で、現在、日本国内での発病はまれですが、流行的発生がみられる国もあります。近年、日本国内ではワクチンの接種によりジフテリア患者は激減し、年間数例が散発的に報告されるだけとなっています。各医療機関ではジフテリア患者に遭遇する機会が少なくなり、またジフテリア患者を診察した経験のある医師が殆どなくなり、適切な診断を早期に行うことが困難となっています。ジフテリアは発展途上国などでは常時蔓延し、呼吸器以外にも皮膚ジフテリア(毒素性症状を呈さず、呼吸器ジフテリアの感染源や自然免疫に関与)などがあり、1990年前半からロシアで起こったジフテリアの流行は、西欧に飛び火し国際的な問題となりました。ジフテリアは、学校保健安全法施行規則で第一種の感染症に分類され、出席停止の基準は「治癒するまで」です。
ジフテリアの原因
ジフテリアの病原体は、ジフテリア菌。飛沫感染によって伝染します。牛からヒトが感染した例も報告されており、保菌動物と濃厚接触する恐れのある農場関係者や不適当な処理の乳製品については、感染源となる可能性があります。
ジフテリアの予防
乳幼児期に定期予防接種を行います。生後3〜90か月に沈降精製百日咳ジフテリア破傷風混合(DPT)ワクチン、あるいはDPT+IPV(不活化ポリオワクチン)4種混合ワクチンを4回接種。標準的には、生後3〜12か月に3回接種し、1年から1年半後に1回追加接種。さらに、11歳以上13歳未満で沈降ジフテリア破傷風(DT)トキソイドの追加接種を1回行います。
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