ツツガムシ病 – ダニ媒介感染症シリーズ

ツツガムシ病は、ダニの一種ツツガムシによって媒介される感染症で、汚染地域の草むらなどで有毒ダニの幼虫に吸着されて感染します。発生はダニの幼虫の活動時期と密接に関係するため、季節により消長がみられます。また、かつては山形県、秋田県、新潟県などで夏季に河川敷で感染する風土病でしたが、戦後新型ツツガ虫病の出現により北海道、沖縄など一部の地域を除いて全国で発生がみられるようになりました。 ツツガムシ病の病原体 日本で有毒な菌(リケッチア)をもっているツツガムシは、アカツツガムシ、タテツツガムシ、およびフトゲツツガムシの3種類で、それぞれのダニの0.1〜3%が菌をもっています。ヒトがこの有毒ダニに吸着されると感染し、吸着時間は1〜2日です。菌…