ウエストナイル熱 – 蚊媒介感染症シリーズ

ウエストナイル熱は、蚊が媒介する感染症のひとつです。ヒトのほか、トリやウマなどの動物へも感染することがわかっています。ほとんどの患者さんは数日から一週間以内で回復しますが、脳が感染した重篤な状態がウエストナイル脳炎です。ウエストナイル脳炎は数週間症状が続き、まれに後遺症が残ることもあります。ウエストナイル熱・脳炎は、従来アフリカ、ヨーロッパ、西アジアで患者発生報告がありました。アメリカ大陸での患者発生はありませんでしたが、1999年アメリカ合衆国のニューヨーク市周辺での流行が報告されたことから、大きな注目をあつめるようになりました。現在のところ、日本における国内感染の報告はありません。 ウエストナイル熱の病原体 ウエストナイル熱の病…