小児の気管支喘息(ぜんそく)1 – アレルギーシリーズ

小児の気管支喘息は、呼吸をするときにゼーゼー、ヒューヒューという雑音(笛声喘鳴:てきせいぜんめい)を伴う呼吸困難の発作を繰り返す疾患です。呼吸困難は自然または治療によって軽快、治癒しますが、ごく稀には死に至ることもあります。小児気管支喘息は、90%以上でアトピー素因が認められ、本人もしくは親兄弟に気管支喘息やアトピー性皮膚炎、あるいはアレルギー性鼻炎などの疾患が見られます。従ってほとんどの小児気管支喘息ではこのアトピー素因に基づくアレルギー反応が症状の出発点となっており、成人の気管支喘息と同様に、慢性的な気道の炎症であるといえます。小児の気管支喘息では、気道のリモデリングと呼ばれる元に戻りにくい組織変化が起こり、気管支が過敏になった…