ヒト以外の動物を固有宿主とする寄生虫の幼虫がヒトに侵入した場合、成虫には発育できずに幼虫のまま体内を移動し、さまざまな症状を引き起こす症候群を幼虫移行症と呼んでいます。日本では、生鮮魚介類を加熱をしないで食べる(刺身、すし、酢づけなど)ことが普及しているために、魚介類に由来する幼虫移行症の発生が多くなっています。アニサキス症は代表的な事例ですが、「ホタルイカ」の生食によって感染する事が明らかとなった旋尾線虫の幼虫移行症もあります。この旋尾線虫幼虫移行症は、発生時期が例年4月、5月に集中していることから、この時期、発生、予防に注意を喚起することが必要です(ホタルイカの漁期は3月から8月)。 旋尾線虫症の原因 病原となる線虫は、終宿主と…
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