第2回 問題解決アプローチと解決志向アプローチ
「あなたが変わるまで、私はあきらめない」
ひとしお暑かった今年の夏を、さらに熱くしたリオ五輪が終わりました。
2大会ぶりに日本がメダルを獲得したシンクロナイズドスイミングの井村雅代ヘッドコーチの強烈な指導ぶりも話題になりました。
井村氏の著書の1つに「あなたが変わるまで、わたしはあきらめない」(光文社知恵の森文庫,2012年)があります。まさに文字通り、タイトル名が示す指導者の寄り添うスタンスが見えてきます。
具体的には、以下の井村流「叱る絶対3点セット」がその中身です。
- 「叱る」とは相手の悪いところをはっきり指摘すること。
- 本当のことを言ったら、次に、直す方法を伝え指導する。
- 最後にそれでいいかどうか、NOかOKかを伝える。
「叱るだけで直す方法を言わなかったら選手は自信をなくすだけである。愛情や情熱だけで物事を解決できるのならいいけれど、そううまくはいかない。そこに論理や分析がなかったら、物事はいいようには向かない。傾向と対策があって、分析ができたら、次に初めて譲らない、引かない、あきらめないというハートの出番である」というわけです。
世界で勝つことを使命とされるコーチには、この3つを妥協なく限界ぎりぎりのレベルでせめぎ合う徹底した選手との関わりが求められるんですね。
特殊状況下での究極の徹底指導により、獲得した銅メダルという栄誉でした。テレビ画面からも井村ヘッドコーチや選手たちの達成感が伝わってきました。
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