ヨフカシーをやっつけろ 子どもの生活習慣改善へ
家庭教育支援の推進方策に関する検討委員会は8月29日、文科省で第2回会合を開いた。すべての保護者が充実した家庭教育を行えるよう、具体的な推進方策を検討。委員からは、事例発表が行われた。
鈴木みゆき和洋女子大学人文学群こども発達学類教授は、平成18年に設立された「早寝早起き朝ごはん」全国協議会や各自治体の取り組みを踏まえ、生活習慣の改善に向けて子どもが主体的に取り組んでいく大切さを語った。
同協議会では、「早寝早起き朝ごはんガイド」を作成。文科省もこれにならい、中・高校生向け資料や指導者用資料を作成し、「早寝早起き朝ごはん」の普及を目指している。
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石川県白山市では、「ヨフカシー」や「ネボラー」など「生活リズムモンスター」のキャラクター・イラストを作り、「9時までに寝ることができるとダメージ30ポイント」などと設定。子どもたちはモンスターの攻略を目指して約4週間、記録をとりながら、生活習慣の改善を図っていく。楽しみながら習慣づけができるよう促し、「早寝早起き朝ごはん」に取り組む。
「生活リズムモンスター攻略ブック」が小学校1、2生全員に配布され、これに、毎日の生活リズムを記録していく。
東京都北区では、白山市の事例を参考に「生活リズムおじゃま妖怪」を退治する日記によって、生活習慣改善に取り組んでいる。
同教授は「子どもが保護者とできること、子どもが主体的に取り組める内容でないと、継続しない。『できることから始めよう』との気持ちが大切」と述べた。
一方、山口県教育庁社会教育・文化財課の岡田淳子教育調整監は、保護者等への学習機会の提供について話した。同県教委は、各家庭のルール作りや子どもの反応などを保護者同士で話し合うワークショップ型の講座を行っている。今後は、SNSや食育、いじめなどの専門家に加わってもらい、質的充実を目指す。
他にも、和歌山県湯浅町教委の訪問型家庭教育支援や、北海道釧路市教委の家庭教育支援チームの取り組みなども話された。
同検討委員会では、①すべての親の学びや育ちを応援する②行政や地域で家庭教育支援を推進する③「家庭教育支援チーム」型の支援を全国に普及させる――ための方策に関する検討などを行っていく。
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