歯みがきを助ける方法 – 歯・口腔の健康シリーズ
歯周病は、歯垢(プラーク)のなかに含まれる細菌の毒素で歯ぐき(歯肉)に炎症が起き、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく病気です。不十分な歯みがきは、歯垢や歯石が歯と歯ぐきの境目に繁殖する原因となります。プラークの中には、重量1mgあたり1億個もの細菌が含まれ、細菌の毒素によって歯肉が炎症を起こします。プラークは歯と歯肉のすきま(歯周ポケット)にたまり、歯周ポケットは深くなるほど歯周病の程度が進んでいると考えられています。プラークコントロールは歯ブラシによる歯みがきが基本ですが、電動歯ブラシや歯磨剤・洗口液を併用すると効果が上がると考えられます。またプラークの付着を防止する効果が期待できます。
電動歯ブラシ
電動歯ブラシは、電気で自動的に動く歯ブラシを指します。振動あるいは回転によって歯面に付着したプラークや着色を除去する道具です。
高速振動数の「音波歯ブラシ(20〜2万Hz)」や「超音波歯ブラシ(2万Hz以上)」などが開発されています。
高速振動に期待される清掃効果として、歯面へのプラークの付着力を弱めること、当てた部分の周囲の清掃効果もあることが挙げられます。
超音波ではそれに加えて歯周組織の回復を期待できると考えられています。
使い方は、まずブラシをよく湿らせて歯ブラシの毛先が歯と歯肉の境目に当たるようにし、電源を入れます。
普通の電動歯ブラシや音波歯ブラシの場合は歯に当てるだけで一歯ずつずらしていきます。
超音波歯ブラシの場合は手動の歯ブラシと同様に自分で細かく横に動かして使います。
超音波歯ブラシにはプラークそのものを除去する効果はあまりないといわれていますので、使用後、歯面から剥がれたプラークを歯ブラシで取り除くのもいいでしょう。
電動歯ブラシはあまり長い間使用すると歯面や歯肉を傷つけてしまう可能性があるので、3分以内の使用にとどめることが推奨されています。
電動歯ブラシは歯間部や隣接面の清掃効果が低いので、歯間ブラシやデンタルフロスの併用が必要になります。
歯磨剤
歯磨剤は歯ブラシと併用して清掃効果を高めるものです。歯磨剤は、化粧品、医薬部外品、医薬品にわけられます。化粧品歯磨剤は、基本成分 (研磨剤・発泡剤・湿潤剤・粘結剤・香味剤・着色剤・保存剤など) だけでつくられています。医薬部外品は基本成分に加えて薬用成分が配合されており、日本では大部分が医薬部外品です。医薬部外品では、歯の質を強くする・歯肉炎予防・知覚過敏を防ぐなど用途に応じた薬用成分が配合されています。
洗口液
洗口液は口腔内の洗浄・消毒を目的とする液体で、口の中をゆすぐために用いられるものです。他に、マウスリンス、マウスウォッシュとなどとも呼ばれます。薬用成分は歯磨剤と同様ですが、研磨剤、発泡剤、粘結剤を含まない液体で、うがいをすることによって口臭予防や歯質強化、ドライマウスの症状緩和、歯面への細菌の付着抑制などが期待できます。
参考:厚生労働省
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Schoowell(スクウェル)事務局 一同