結核 – 学校で予防すべき感染症シリーズ
全身の感染症で、肺に病変を起こすことが多い感染症です。 子ども、特に乳幼児では家族内感染が多く、また大部分が初感染結核です。 予防接種の効果や治療法の進歩で死亡率は低くなりましたが、結核は決して過去の病気ではなく、学校における集団感染の可能性等を含め、依然として重要な 課題となっています。 なお、学校・幼稚園・保育園などでの集団感染の初発例が教職員などの大人であることも多く、教職員の健康管理が重要です。
結核は、学校保健安全法施行規則で第二種の感染症に分類されています
結核の症状
【初期結核】
結核菌が気道に入って、肺に原発巣を示せば初感染が成立し、初期肺結核症といわれます。病初期には無症状か、症状があっても不定で気付かれないことが多いのが特徴です。
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【二次性肺結核】
初感染病巣から他の肺の部分に広がり、病変巣を形成した病型です。
思春期以降や成人に多くみられます。 症状は倦怠感、微熱、寝汗、咳などです。
【粟粒結核(ぞくりゅうけっかく)】
リンパ節などの病変が進行し、菌が血液によって広がると、感染は全身に及び、肺では多数の小病変が生じます。症状は、発熱、咳、呼吸困難、チアノーゼなど。
乳幼児に多くみられる重症型です。
【結核性髄膜炎】
結核菌が血行性に脳 ・ 脊髄を覆う髄膜に到達して発病する最重症型。
高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、痙攣、死亡例もあります。
後遺症のおそれもあります。
結核の原因
原因は結核菌で、主として空気感染、飛沫感染。接触、経口、経胎盤感染もあります。喀痰の塗抹検査で陽性の間は感染力があります。
結核の予防
予防ワクチンはBCG ワクチン。
乳児期に定期接種します。
結核の発症予防、重症化予防になります。
登校(園)の基準
病状により学校医その他の医師が感染のおそれがないと認めるまで (目安として、異なった日の喀痰の塗抹検査の結果が連続して3回陰性となるまで) 出席停止となります。 それ以降は、抗結核薬による治療中であっても登校 ( 園 ) は可能です。
なお、抗結核薬の予防投薬は、出席停止に該当しません。
参考:文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説」
教職員向情報:文部科学省「学校における結核対策マニュアル」
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