「ダウン症」診断 育て方「情報ほしい」
水戸市の舞さん(28)=仮名=は2014年8月、待望の第1子、健太ちゃん(1)=仮名=を産んだ。出産直後、舞さんは、健太ちゃんに染色体異常の可能性があり精密検査をする、と医師から告げられた。健太ちゃんは生後10日目には肺動脈から大動脈につながる動脈管を閉じる手術を受けた。
出典:茨城新聞
約2週間後、検査結果が出た。診断は「ダウン症」だった。ダウン症は染色体異常により0・1%の割合で出生し、ダウン症児の約40%に先天性心奇形や慢性鼻炎などの合併症状が見られる。健太ちゃんには診断後間もなく、鼻から胃へチューブを通して栄養を投与する「経管栄養」の措置が取られた。食べた物が誤って気管に入り肺炎を引き起こす恐れがあるためだ。舞さんも健太ちゃんの退院に備え、経管栄養のやり方を慣れないながらも懸命に覚えた。健太ちゃんにとっては「食べる」という行為も当たり前ではないのだ、と思い知らされた。
「健太をこの先どう育てていったらいいのか」
舞さんの周りにダウン症の子どもを持つ母親は誰もいない。「情報がほしい」舞さんは病院の待合室で、ダウン症の子どもの姿を見掛けると、臆せず、その母親に声を掛け続けた。そんな中、一人の母親から紹介されたのが「いちご教室」(同市・愛正会記念茨城福祉医療センター)だった。障害のある子どもの出生や子育てに不安、戸惑いを覚える人は少なくないが、そうした子どもを支える早期療育は県内でも着実に広がりつつある。
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