<神奈川県>入院児童生徒に双方向の学び 神奈川県が研究を推進
神奈川県教委は、長期間、断続的に入院や通院を余儀なくされている児童生徒への教育機会保障に向けた体制整備研究を、来年3月末にかけて進めている。県立こども医療センターなど3医療機関にテレビ会議システムなどを整備。入院する児童生徒が理科実験や学校行事などに参画できる双方向型授業の提供を目指す。タブレット端末を活用し、入退院を繰り返す児童生徒の復学支援や自宅学習を助ける体制構築も検討する。
同研究は、文科省の国庫委託事業「入院児童生徒等への教育保障体制整備事業」を受託し、8月末から取り組んでいる。
県立横浜南養護学校と県立こども医療センター、県立精神医療センター、昭和大学藤が丘病院が連携。同校に在籍し、3医療機関に入院する児童生徒らに、テレビ会議システムやタブレット端末を生かした双方向型授業を実施するための実践研究や体制構築を目指す。
”A4サイズのイラスト(ログインしてください。)”
学校と病院、双方の授業風景をテレビ会議で映し出し、入院中の児童生徒でも、学校のクラスで授業を受けているような学習環境を作り出したいとしている。理科の実験や観察を相互に見つめ、学び合える展開を実現したり、始業式や学校行事などを配信したりする予定。3医療機関に入院する児童生徒数は今年5月時点で108人いる。
一方、もう一つの取り組みの柱として、入退院を繰り返す児童生徒が円滑な復学と継続的な学びを受けられるようにするための研究も推進する。ICTを生かした自宅学習支援策や体制整備を追究。児童生徒にタブレット端末などを持たせ、頻繁な入退院の中でも継続的に学習内容を受け取り、学べるようにする。自宅などどこでも学べる状況を作る。2~3週間単位で入退院せざるをえない県内の児童生徒は毎年、10人ほど存在する。
一連の研究は、有識者や医療関係者、校長などによる運営協議会が指導と助言を行いながら進める。県教委と市町村教委も連携し、バックアップする。
[adrotate group=”7″]
[adrotate group=”8″]