第11回 問題行動への対処法②:「~しない」禁止言葉よりも、「~する」行動課題
問題行動への対処
今回は、次のような問題行動の場合にはどのような対応をしますか、ということで一緒に考えていただけたらと思います。
ある小学校でのことです。6年生の男子児童数名が問題行動をくり返し、その都度、校長室に呼ばれて指導を受けていました。A男もそのうちの一人です。校長先生の前では、さすがに目立った反抗はせず、反省し悪かったという表情を見せます。
しかし、校長室を出て、みんなで顔を見合わせるや、反省モードは消え、何もなかったかのように振る舞います。振る舞い方が、問題と結びついていなければ可愛いものですが、反省が活かされているとは思えません。みんなでやれば怖くないだけでなく、みんなでやることを楽しんでいます。
一人の子の合図で教室を一斉に飛び出したり、2階からバケツで水をまいたり、階段で仲間同士でふざけて他の子にぶつかったり、危険な行動もありました。
このような行動に対して、行動を戒め注意し指導することは、教師の立場にあれば当然考えると思います。そして、もし、前回の問いのように、こんな場合に諭しますか?諭しませんか?と問われれば、たいていの人は「諭す」派に賛同することと思います。
では、どのように諭しますか?諭し方によって効果は異なるはずです。具体的に次のような場面で考えてみます。
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