ラッサ熱 – 学校で予防すべき感染症シリーズ
ラッサ熱は、感染症法により一類感染症に分類されているウイルス性出血熱です。ウイルス性出血熱の特徴はウイルスがヒトに感染し、皮膚や内臓に出血を生ずるところにあります。西アフリカ一帯にみられる急性ウイルス感染症で、ラッサ熱はマールブルグ病、エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱とともにいわゆるウイルス性出血熱4疾患の一つです。“ラッサ”とは、1969年に最初の患者が発生した村の名に由来します。中央アフリカ、西アフリカ一帯での感染者は年間20万人くらいと推定され、日本ではシエラレオネから帰国した人にラッサ熱が発症しました(1987年)。ラッサ熱は、学校保健安全法施行規則で第一種の感染症に分類され、出席停止の基準は「治癒するまで」です。
ラッサ熱の原因
ラッサ熱の病原体は、ラッサウイルスです。接触感染します。宿主はネズミで、感染動物の糞、尿等との濃厚接触により人に感染します。感染者や患者の血液や体液、排泄物によりヒトからヒトへ感染が伝播し、院内感染や家族内感染を生じます。
ラッサ熱の症状
突発的な発熱、頭痛、咽頭痛を主症状とし、重症インフルエンザ様症状を呈します。重症化すると出血(吐血、下血)によりしばしば死に至ります。症状はエボラ出血熱に類似していますが、エボラ出血熱よりは軽症であることが多く、致死率は1〜2%です。
ラッサ熱の予防
感染予防ワクチンはありません。治療にはリバビリンが著効を示し、本来70 〜80%の致死率を数%にまで低下させることができます。このウイルスは空気感染しないので、基本的な感染防御策で十分対応できます。
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