ジカウイルス感染症 – 蚊媒介感染症シリーズ
ジカウイルス感染症は、主にジカウイルスを持っている蚊に刺されることによって感染する病気です。感染しても約8割の人は症状が出ませんが、2割の人は蚊に刺されてから2~7日後くらいで発症します。妊婦が感染すると、胎児が小頭症になることがあると言われています。ジカウイルス感染症は、ブラジルなどの中南米で多く報告されていますが、東南アジアでも感染者が出ています。
ジカウイルス感染症の症状
ジカウイルス感染症は、軽度の発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが主な症状です。ジカウイルス病は、感染しても症状がないか、症状が軽いため気付きにくいこともあります。症状が2~7日続いた後に治り、予後は比較的良好です。ジカウイルスは母体から胎児への感染を起こすことがあり、小頭症などの先天性障害を起こす可能性があります。
ジカウイルス感染症の病原体
ジカウイルス感染症の病原体は、フラビウイルス科フラビウイルス属に属するジカウイルスです。ジカウイルスを持った蚊がヒトを吸血することで感染します(蚊媒介性)。ヤブカ属のネッタイシマカやヒトスジシマカが、ウイルスを媒介することが確認されています。ネッタイシマカは、日本には常在していませんが、ヒトスジシマカは、日本のほとんどの地域(本州以南)でみられます。基本的に、感染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありませんが、輸血や性行為によって感染する場合もあります。また、感染しても全員が発症するわけではなく、症状がないか、症状が軽いため気付かないこともあります。
ジカウイルス感染症の予防
ジカウイルス感染症の予防に有効なワクチンはありません。また、ジカウイルス感染症の特効薬も存在しないので、対症療法による治療が行われます。ジカウイルス感染症を予防するには蚊に刺されないよう注意することが最も重要です。長そで、長ズボンを着用し、できる限り肌の露出を避けましょう。また、妊婦及び妊娠の可能性がある方は、流行地への渡航を控えるようにしましょう。特に流行地域に滞在中は、性行為感染のリスクを考慮し、症状の有無にかかわらず、性行為の際にはコンドームを使用するか性行為を控えることが推奨されています。
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