柔道などの競技者で集団感染も – トリコフィトン・トンスランス感染症
出典:時事メディカル – 柔道などの競技者で集団感染も – トリコフィトン・トンスランス感染症
柔道、レスリングなど相手の肌に強く接触する競技を行う若者の間で、カビ菌(真菌)による皮膚感染症の発症が問題となっている。原因菌は真菌の一種で、水虫を起こす菌と同じ白癬(はくせん)菌属に分類されるトリコフィトン・トンスランスだ。感染すると、顔、首、胸部などの皮膚や頭皮に赤い発疹ができる。頭皮にできて重症化すると脱毛が生じることもある。クラブ活動での集団感染や家族内感染が起こる可能性もあるため、予防策を徹底し、症状があれば速やかに治療を受ける必要がある。
- トリコフィトン・トンスランス感染症は海外から持ち込まれた白癬菌。
- トリコフィトン・トンスランスは中南米の土着の菌だったが、欧米に広がった後、柔道やレスリングといった格闘競技選手の間で流行し、2001年ごろから日本でも感染例が見られるようになった。
- 競技人口の多い柔道選手で感染者が多いようで、継続的な調査結果から、「ピーク時には柔道をする高校生、大学生の10%以上で見られ、その後増減を繰り返しながら減少傾向を示し、現在は5~7%と推定されます」と広瀬教授は説明。
- 症状は、顔、首、胸部などに直径1~2センチのかさかさしたピンク色の発疹ができる体部白癬と、頭皮に発疹やフケ、かさぶたができる頭部白癬の2種類に大別される。
- トンスランス菌は体内への侵入速度が速いため、予防法として、練習が終わったらできるだけ早くシャワーなどで頭や体を洗い流すことが勧められるという。
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