ストレス – こころのケアシリーズ
学校生活におけるストレスは、様々な状況が想定できます。災害や事故が生じた場合はもとより、日常の学業や行事によるストレス、友達関係の問題、子供と教職員の間の問題など学校生活のあらゆる場面にストレス因はあり、そのストレス因そのものをなくすということは困難です。一般に、突然の予期せぬ衝撃的な出来事や、慢性的に繰り返される心理的負担はストレスになります。また、同じ状況においても、その出来事をストレスと感じる子供とそれ程に感じない子供がいます。これは、ストレスの強弱が、個人の経験や特性に影響されるからです。例えば、運動の得意な児童生徒には運動会は楽しいかもしれませんが、運動が苦手な場合には、運動会自体がストレスになってしまうかもしれません。このように、人によって、あるいは同じ人でも状況によって異なるストレスをどう理解すればよいのでしょうか?。
適切なストレス強度の理解
上の図の横軸はストレス耐性(ストレスに抵抗する力)で、個人内でも心身の具合によって耐性が大きいときもあれば小さいときもあります。個人間を比較する際にも、ストレス耐性の大きい人、小さい人と使うことができます。一般的に、大きい方がより図太いというか健全と言えるでしょう。縦軸がストレス強度で、文字通りストレスの高低を表します。その軸の中に限界曲線と有効曲線が描かれます。限界曲線は、それぞれのストレス耐性に相応するストレス強度の限界を示します。限界曲線より上は、限界を超えており発症/問題領域になります。一方、人間の心身の機能を健全に維持させるためには適度なストレスが必要です。機能維持に有効なそれぞれのストレス耐性に相応する最低限のストレス強度が有効曲線です。したがって、有効曲線を下回るストレス価の低い事態は、退行領域ということになります。
図の読み方
ある人のストレス耐性がB点レベルのときに、強度Aレベルのストレスに出会うと限界曲線を超えており問題や症状が発生する可能性が高く、強度Dレベルのストレスであれば限界曲線の下に収まり健全で成長を促す領域になります。そして、強度Eレベルでは有効曲線を下回るため退行や衰退につながります。また、ストレス耐性がB点より減少しC点レベルになると、Dと同じストレス強度D’であっても限界曲線を超えて、問題発生の可能性が高まります。
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