<沖縄県>沖縄県立31校、教員の出退勤管理なし 「健康守れない」
沖縄県内の公立学校教員の勤務状況が十分に把握されていない問題で、県立の高校や特別支援学校でも少なくとも31校で出退勤管理が事実上行われていないことが8日、分かった。県高教組が各地の教職員から抽出で実態調査した。各市町村教育委員会が管理する小中学校と違い、県の直接の管理責任が問われそうだ。(社会部・鈴木実)
福元勇司委員長は「部活や早朝・放課後の補習、地域行事への参加などで休みや休憩も十分に取れない。このままでは教員の健康も教育の質も守れない」と指摘する。
県立学校の教員の勤務状況について、県教育庁はこれまで「各学校が適切に把握しているものと考えている」と説明していた。
高教組の調査では、やえせ高等支援学校だけが、教員に出退勤時刻や土日の出勤状況を帳簿に記入させていた。ほかにいくつかの学校で自己申告などを検討する動きがあった。
教員に超過勤務に応じた手当はないが、勤務状況の把握や記録の保存は労働基準法で定められており、高教組や沖教組も教育庁に繰り返し要請している。
教育庁はこれまで、県立学校に対して出退勤管理シートを提供したり、研修会で適切な労務管理を指導してきた。ただ、教員は勤務時間外や学校外の活動も多く、労務管理のずさんさや常態化した長時間勤務が全国的にも問題になっている。
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