発達障害:見通しをもたせる工夫 – こころのケアシリーズ
発達障害児童や生徒の問題行動を改善するためには、むやみに叱ったり注意を繰り返したりするのではなく、改善の見通しをもたせることが重要です。ここでは、落ち着きがなくじっと座っていることができない、整理整頓ができず次の学習の用意ができないといった場合(特に小学校低学年)について、改善の見通しをもたせる工夫を取り上げます。
問題行動:集中が続かず座る姿勢が崩れがち
- 目標の設定<意識をもたせるようにします>
要因として、注意集中が続かない、姿勢保持が困難などが考えられます。正しい座り方について本人と話し合い、姿勢よく座ることを目標にすることと取組の方法について確認し合います。 - 手立ての工夫<見通しをもたせるようにします>
特に焦点をあてたい時間を決めて、最初から長時間姿勢よく座ることをねらわず、短時間から始めます。毎回、チェックすることを伝え、伝えた瞬間に姿勢を直してもプラスの評価をします。結果はその都度本人に知らせ、できたときはていねいにほめます。 - チェックとフォローアップ<自信をもたせるようにします>
本人が視覚的にチェックできるシートを用意します。努力したときや達成したときは、チャンスを逃さずほめるようにします。また、本人が継続して実施できるようにします。
発達障害児童、生徒の自発的な改善意欲
目標設定、手だての工夫、チェックとフォローアップについては、せっかく取り組みをはじめても、教員のお仕着せになってしまっては効果がありません。児童、生徒の自発的な意欲を引き出すようなコミュニケーションが必要です。スクウェルホームページの「こころのIBI研究室」にさまざまなスキルが紹介されていますので、ぜひご参照ください。
問題行動:机上の学習の用意や整理が困難
- 目標の設定<意識をもたせるようにします>
何度も叱ったり注意をしたりしないようにします。本人とゆっくり話し合い、学習の前に机上の整理を目標にすることと取組の方法について確認し合います。 - 手立ての工夫<見通しをもたせるようにします>
チェック表を作成し、数日は担任が本人と一緒につけます。評価は、最も焦点をあてたい時間に絞ります。数日間実施後、様子を見て本人チェックにします。焦点をあてる時間を増やし、最終的に、チェックリストなしで行動できるようにします。 - チェックとフォローアップ<自信をもたせるようにします>
本人が視覚的にチェックできるシートを用意します。努力したときや達成したときは、チャンスを逃さずほめるようにします。また、本人が継続して実施できるようにします。
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