肺吸虫症 – 寄生虫シリーズ

肺吸虫症 - ほけんだよりプラス - 寄生虫シリーズ
肺吸虫症は、典型的な食品媒介寄生蠕虫症(きせいぜんちゅうしょう)です。かつては淡水カニを摂食する習慣を背景として全国各地で流行しましたが、食生活の改善と感染源の啓発により、1970年代までに患者数は激減しました。現在では、タイの「ソムタムプー」というサラダ、韓国の「淡水カニの醤油(魚醤)漬け」、中国の「酔蟹」などの摂食による感染、イノシシやシカ肉などのジビエ料理の摂食による感染事例などが報告されています。

肺吸虫症シリーズの症状

肺吸虫症では、摂食した肺吸虫の幼虫が人の肺で成虫となり、咳、血痰、胸痛などの症状を認めることが多いとされます。

肺吸虫症の病原体


肺吸虫は、宮崎肺吸虫やウェステルマン肺吸虫などが知られており、モクズガニやサワガニ等に幼虫(メタセルカリア)が寄生しています。生のモクズガニやサワガニを摂食することによって感染します。また、イノシシの筋肉中に潜む未成熟虫の経口摂取による感染や、最近ではシカ肉の摂食による感染例も報告されています。

肺吸虫症の予防

サワガニやモクズガニ、イノシシの肉などは十分に加熱して食べることが重要です(中心温度75℃、1分間)。また、調理に使用した包丁やまな板は寄生虫に汚染している可能性がありますので、そのまま生野菜などの調理に用いることは感染の原因になります。また、シカ肉やイノシシ肉では、冷凍することによって(-27℃、24時間以上)筋肉に寄生する肺吸虫の幼虫は感染性を失うと考えられます。



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