ヒアリに刺されたら
ヒアリは、本来、南米中部に生息するアリです。しかし、船や飛行機に積まれたコンテナや貨物にまぎれ込んで、1940年代頃からアメリカ合衆国やカリブ諸島に次々と侵入し、2000年代には原産地から遠く離れたオーストラリア、ニュージーランド、中国、台湾でも発見されるようになりました。日本へも、同じような経路で海外からやってきて、2017年6月、日本でヒアリが初めて確認されました。
ヒアリとは?
ヒアリの働きアリは体長2.5ミリメートルから6ミリメートルで、最も数が多く、お尻に毒針を持っています。女王アリは体長6~8ミリメートルで、羽化した時には翅がありますが、交尾後には翅を落とします。また、体は黒っぽく翅がある雄アリは、体長5~6ミリメートルで、交尾のため巣立ち、数日で寿命を迎えます。ヒアリは、生態系や、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすおそれがあることから、特定外来生物に指定されています。
ヒアリに刺されたら
ヒアリに刺されると、熱いと感じるような激しい痛みを感じます。そして刺された部位に小さな赤みが出てきて、翌日には赤みの中央に膿がたまったようになります。軽いかゆみが出ることもありますが、その後は皮膚症状が徐々に改善していきます。
ヒアリ類の毒にアレルギー体質を持っている人は、刺された直後から刺された部分を中心に赤みや腫れが起こり、かゆくなります。時には全身にかゆみをともなう赤みやミミズ腫れ(じんましん)が現れることがあります。じんましんが出たり、体調不良などの異常を感じた場合は、すぐに医療機関(病院)を受診してください。
刺されて20~30分以内に、息苦しさ、声がれ、激しい動悸やめまい、腹痛などを起こすことがあり、進行すると血圧が急に低下して意識を失うこともあります。このような症状が現れた場合には、強いアレルギー反応による「アナフィラキシーショック」の可能性が高く、処置が遅れると生命の危険を伴いますので、救急車を呼ぶ必要があります。
ヒアリの毒への反応は人によって大きく異なります。体調に変化がなくても、20~30分程度は刺された部位を冷たいタオルや保冷剤などで冷やしながら安静にし、様子をみて下さい。その間、なるべく一人にならないようにしましょう。
参考:環境省 / 特定外来生物ヒアリに関する情報
参考:厚生労働省 / ヒアリに刺された場合の留意事項について
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Schoowell(スクウェル)事務局 一同