「ノロ感染」の仕組み解明 国立感染研、ワクチン開発に道
国立感染症研究所のグループは食中毒の原因となるノロウイルスが細胞に感染する仕組みをネズミで解明した。細胞の表面にある特定のたんぱく質から感染した。ヒトのノロウイルス感染を防ぐワクチンや治療薬開発につながる成果としている。研究成果は米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載された。
研究グループはネズミの白血球系細胞の様々な遺伝子をゲノム編集と呼ぶ技術で壊し、ノロウイルスを感染させた。
感染を逃れた細胞を詳しく調べると、細胞の表面にある受容体の「CD300lf」や「CD300ld」のいずれかが壊れていた。研究グループはこの2つの受容体がノロウイルスの感染に不可欠と結論づけた。
ネズミのノロウイルスはネズミ以外の動物には感染しないが、この受容体をヒトの細胞などに入れると、ノロウイルスが感染するようになった。ヒトのノロウイルスでも同じ仕組みで感染している可能性があり、検証実験を進める計画だ。
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