MERS診断15分、検出器に唾液数滴で…横浜市大など開発
中東や韓国で流行し、600人以上の死亡が報告されている中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスについて、横浜市立大学などの研究チームは、感染の有無を約15分で判断できる検出器を開発したと発表した。
唾液などを数滴、試験紙に染みこませるだけの簡便さが特徴。2020年の東京五輪開催などで観光客の増加が予想される中、試薬メーカーと協力しながら実用化を目指す。
MERS診断で一般的に行われる遺伝子検出は、結果が出るまで2~3時間かかるが、この検出器では準備時間を含めても15分程度しかかからない。陽性の場合、5分程度で試験紙に赤い線が2本現れる。手のひらサイズで、持ち運びが容易という利点もある。
MERSは、風邪や重症急性呼吸器症候群(SARS)とウイルスの遺伝子情報が似ていることが検出器開発の壁だったが、研究グループはMERSのみに反応する抗体を発見。国立感染症研究所が提供したウイルスを使い、検出器が反応することを確かめた。
研究チーム統括の梁明秀・横浜市大教授(ウイルス学)は「検出器を空港などで活用してほしい」と話した。
中東呼吸器症候群(MERS) 2012年に中東で確認された新型感染症で、Middle East Respiratory Syndromeの略。ラクダが感染源とされ、38度以上の高熱やせきなどの症状が表れる。世界保健機関(WHO)によると、今月16日現在で1733人の感染が確認され、そのうち少なくとも628人が死亡。国内での感染報告はない。
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