<福岡県>屋台の油で10人やけど 戸畑祇園会場 5歳女児重傷 調理容器倒れる
24日午後9時ごろ、北九州市戸畑区で開かれた夏祭り「戸畑祇園大山笠」(国指定重要無形民俗文化財)の会場付近で、唐揚げの屋台を出店していた男性(44)が、高温の油が入った容器(縦60センチ、横40センチ、高さ80センチ)をひっくり返した。戸畑署や同市消防局によると、近くにいた人に油が掛かり3~73歳の男女10人が負傷、うち5歳の女児が大やけどを負った。
署によると屋台は同区天籟寺(てんらいじ)2丁目の天籟寺バス停前の歩道に設置され、男性ら2人が片付け作業中、容器を台車に載せようとして誤って倒したとみられる。けが人には13歳以下の子どもが5人含まれている。署は屋台の営業に道路使用許可は出していないという。安全管理に問題があった可能性があるとして業務上過失致傷の疑いで調べる。
現場は戸畑区役所から約500メートル南の住宅街。この日は山笠の最終日で、周辺は露店や観客などでにぎわっていた。
目撃者などによると、事故発生直後、現場に「熱い」などの悲鳴が響き、男の子が「痛い、痛い」と声を上げていた。周りの人が「大丈夫」と励ましながら、氷や水で応急手当てをしたという。
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屋台から3メートルほどの場所にいたという同市小倉北区の女性(79)は「子どもが足を押さえながら『熱い、熱い』と言っていた。油が飛び散ったので私もとっさに逃げた。怖かった」と話した。戸畑区の男性(47)は「40年近く祭りに関わっているが、こうした事故でけが人が出るのは初めてじゃないか。ショックだ」と言葉少なだった。
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