抗菌薬、使い過ぎにご用心 医師ら「風邪には効かない」呼び掛け 耐性菌増え、死亡例や後遺症も
出典:西日本新聞 – 抗菌薬、使い過ぎにご用心 医師ら「風邪には効かない」呼び掛け 耐性菌増え、死亡例や後遺症も
抗菌薬(抗生物質)が効かない細菌「薬剤耐性菌」が医療現場で広がり、治療が長期化したり、最悪の場合は死亡したりするなど世界的に問題となっている。抗菌薬の過剰使用が背景にあるとして、厚生労働省は、抗菌薬の使用量を2020年までに13年比で3割減らす「薬剤耐性対策アクションプラン」を策定。効果のない風邪や胃腸炎への処方や、漫然とした長期投与を控えるよう呼び掛けている。九州の医療機関や地域でもさまざまな取り組みが始まっている。
- 福岡市で4月に開かれた日本小児科学会学術集会のシンポジウム。
- 児科医らが「プライマリ・ケア(初期治療)での抗菌薬適正使用」をテーマに、ウイルス性の風邪に抗菌薬が出されるなど、不適正処方が頻発する現状について意見を交換した。
- 入院中の子どもが薬剤耐性菌に感染し、打つ手がなく亡くなったり、後遺症が出たりしていることも紹介された。
- 抗菌薬が効くのは尿路感染症、マイコプラズマ肺炎、腸管出血性大腸菌感染症(O157など)、結核、敗血症など細菌性の感染症。
- 風邪はほとんどがウイルス性。抗菌薬がよく処方される中耳炎も、細菌によるものは一部しかない。
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