<東京都>うんちについて教員研修 排泄の仕組みや指導事例
小学校教員を対象にした「うんち教室研修会」(王子ネピア㈱、NPO法人日本トイレ研究所共催)が8月10日、都内で開かれた。専門医が適切な排泄と便秘のメカニズムについて講演したほか、学校のトイレで排便を促すための教育実践が発表された。
はじめに、さいたま市立病院の中野美和子小児外科部長が「排便の医学的メカニズムと健康的な排泄習慣」をテーマに語った。
同部長は、便秘が原因でうんちが漏れたり、トイレが詰まるほどの大量の便をしたりする子どもたちの症例を報告。その上で、子どもの変化を感じたら専門外来に行くべきだと説く。
また肉食など欧米型の食事や運動不足が便秘の原因だと指摘。さらに「ストレスも要因の1つ。自立神経がうまく働かなくなり、生活習慣が乱れる」と語った。
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便秘の解消方法としては「毎日、排泄するしかない」と強調する。
便秘で大きくなった腸は便意を感じなくなると指摘。そのためには内服や浣腸をするなどの治療法があるとした。
よりよい生活習慣を身に付けるためには「排便日誌をつけて、子どもたちの便をチェックするのもいい」と語る。
事例発表では、東京都足立区立伊興小学校の渡辺美智子主幹養護教諭が、2年生児童を対象にうんちができる仕組みなどについて指導した事例を話した。
同教諭は「本校の児童には、寝る時間も起きる時間も遅い子がいる。毎日排便する児童は少ない」と現状を報告。
授業では、エプロンに付けられた内臓を模したモチーフで、体の中を学べる教材から、小腸の部分を引き出して長さを測ってみたり、粘土を使ってうんちを作ってみたりと、視覚に訴えて指導した。児童からは「うんちのイメージが汚いものから明るいものになった」との反応があったという。
この授業を通じて「トイレの使い方や食育にもつながった」と強調した。
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