ノロウイルスによる食中毒
新型コロナウイルス感染症の拡大で料理のテイクアウトやデリバリーの利用が増加し、寒い時期の食中毒のリスクも増加しています。年間の食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものですが、うち約7割は11月~2月に発生しています。新型コロナウイルスに気をとられすぎて、食中毒への注意がおろそかにならないよう、注意が必要です。
「ノロウイルス」
昭和43年に米国のオハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者のふん便からウイルスが検出され、ノーウォークウイルスと呼ばれました。昭和47年にその形態が明らかにされ、このウイルスが特に小さく、球形をしていたことから「小型球形ウイルス」と呼称され、平成14年からノロウイルスと呼ばれています。
ノロウイルスによる胃腸炎
ノロウイルスは手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、吐ぶつを誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られます。
ノロウイルスの感染
このウイルスの感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。
- ノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐ぶつから人の手などを介して二次感染した場合
- 家庭や共同生活施設などヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染等直接感染する場合
- 食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合
- 汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
- ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合
食中毒の主な原因
食中毒の原因としては、細菌、ウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫などがあり、発症までの期間、症状、また予防法も異なります。
- 細菌
腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、リステリア、その他の細
菌(サルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、ウェルシュ菌、
セレウス菌、ボツリヌス菌など) - ウイルス
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、E型肝炎ウイル
ス、A型肝炎ウイルス - 自然毒(動物性、植物性)
フグ、二枚貝(貝毒)、巻貝(キンシバイ等)、その他の動物性
自然毒、キノコ、アジサイ - 化学物質
ヒスタミン - 寄生虫
クドア、アニサキス
参考:厚生労働省
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