ケジラミ症 – 寄生虫シリーズ
ヒトに寄生するシラミには、頭部に寄生するアタマジラミ、衣類に寄生するコロモジラミ、主として陰毛に寄生するケジラミの3種があります。シラミの種類と感染集団は特異性があり、アタマジラミ症は12才以下の児童、コロモジラミ症は衣類の取替えなど保清行動が不自由な集団、ケジラミ症は性行動が活発な年齢層を中心に発生が見られます。
ケジラミ症の病原体
ケジラミの体長は1〜2 mm程で、形態的にアタマジラミやコロモジラミとは明らかに異なっています。カニに似た形をしているので同定しやすく、陰毛、腋毛、睫毛へも寄生することがあります。
ケジラミ症の症状
シラミ症の主要症状は皮膚の激しい掻痒感です。1〜2匹の幼虫または成虫が寄生し始めた段階では、ほとんど掻痒感を伴いませんが、3〜4週間経過して個体数が増加する頃に激しい痒みに襲われます。あまりの痒さに皮膚を掻破し、その傷から細菌(ブドウ球菌など)の二次感染が生じると、発熱、疼痛などを訴えることもあります。
ケジラミ症の予防
ケジラミの感染経路は、主に性行為等の直接接触です。患者の剃毛による虫体及び虫卵の駆除を行います。他の性行為感染症(クラミジア、トリコモナス、梅毒など)を合併していることもあるので、合わせて精査、加療を行う必要があります。また、セクシャルパートナーとのピンポン感染を防ぐため、同時に治療を行うよう指導しましょう。
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