第8回 スマップネタ:ある虐待ケースの家庭訪問

第8回 スマップネタ:ある虐待ケースの家庭訪問

 学校から児童相談所に1本の電話が入りました。小学校低学年の男の子がしばらく登校していない、電話をしても家庭訪問をしても応答がなく心配であるという通告でした。家庭は、20代半ばの若い母と男の子の2人暮らしです。
 児童相談所は、1年ほど前にもこの家庭と関わりがありました。それは、母が精神的に不安定で、交際相手の男性ともめて、子どもの前で激しいケンカやリストカット、多量服薬などをしている。そして、子どもを登校させないでひきこもっている、という今回と類似の通告でした。ただし、この時の通告者は近所に住む母の実母、つまり男の子の祖母でした。母と祖母との間には親子の長年の確執があったようで、お互い依存しあいながらも衝突をくり返す間柄でした。このときも衝突の後、連絡が途絶えた娘と孫のことを心配して、祖母が通告してきました。
 児童相談所は、祖母の話を聞いて、状況次第では強制的保護もありえるという態勢で家庭訪問を行いました。しかし、訪問すると子どもも母も意外と元気であり、祖母が危惧したほどの内容は確認できませんでした。その後は、学校にも登校し、地域で見守るなかで経過しました。
 そして、今回の学校からの通告です。やはり、連絡が取れない子どもの安否が気遣われるというものでした。
 筆者(児童相談所勤務時)と女性児童福祉司の2人で家庭訪問を行いました。2人とも、この母子とは面識がなく、いきなりの訪問でした。

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