夏場のバーベキュー、食中毒に注意
生野菜や浅漬けも
一方、生野菜や浅漬けが原因で食中毒が発生していることは、あまり知られていない。
静岡市では14年7月、花火大会の露店で冷やしキュウリを買って食べた人たちが、次々と腹痛や下痢などの症状を訴えた。患者は510人に上り、O157が検出された。冷やしキュウリは、調味液につけ込んだ浅漬けの一種。
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札幌市でも12年8月、ハクサイの浅漬けが原因でO157の集団食中毒が発生。169人が症状を訴え、4歳の女児や高齢者施設の入所者など8人が亡くなった。
厚生労働省生活衛生・食品安全部監視安全課は「浅漬けはほかの漬物に比べ、塩分が少なく、細菌の繁殖を抑える効果も低い。食中毒は家庭でも発生していると推測される」と指摘する。
健康志向の高まりで生野菜を食べる機会が増えていることから、国立感染症研究所細菌第一部長の大西真さんは、「生野菜には一定のリスクがあることを忘れがち。家庭でも、生野菜や調理器具の洗浄や殺菌をしっかり行い、調理の際に菌を付着させないように工夫を重ねることで、リスクをゼロに近づけることができる」とアドバイスしている。(斉藤保)
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