美容、健康に?スーパーフード
新商品次々と
また、同協会の「推奨リスト」には掲載されていないが、スーパーフードとして販売されている食品は他にもある。「次々と新しいものが出てくるため、定義を満たしていても、推奨が追い付かない」(同協会)のだという。一方、スーパーフードという言葉は市場向けの用語だ。消費者庁長官の許可を受けた特定保健用食品(トクホ)や、厚生労働省が定める基準を満たした栄養機能食品とは性質が異なる。現時点では基準もなく、販売する側が自由に名乗れるようにもなっている。そこで、同協会は4月から、協会の法人賛助会員向けに「推奨マーク制度」を導入する。「トレーサビリティー(栽培や加工などの過程)が明確」などの条件を定める。
少ない検証例
ある業者は「同じ食品でも産地や加工技術によって品質が違う。急激なブームで粗悪品が出回れば、スーパーフード全体のイメージダウンにつながりかねない」と指摘する。多くは中南米やアフリカから輸入しており、残留農薬やカビの混入が問題になったこともあるという。また、栄養価が高いのは事実だが、人を対象に効き目を十分に検証したデータはまだ少なく、例えば「ダイエットや美容に効く」などの不適切な表記も散見される。スーパーのダイエーは、都内などの3店舗で14年11月からスーパーフード専用売り場を設けている。業態開発部の下井由紀子さんは「薬ではなく、あくまで食品。病気が治るかのような説明はできない。対面販売なので、尋ねられれば丁寧に商品説明をしている」と話す。業者からは「学術的な成果が必要」という声もある。消費者も冷静な視点が求められる。
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