ノロウイルス 正しい知識で感染予防を
- ノロウイルスが原因とみられる感染性胃腸炎が、全国で猛威を振るっている。
- 今季は昨年12月中旬に1医療機関当たりの患者数が1週間で20人を超えた。20人超の患者は現行の統計を始めた1999年以降では2006年以来2回目。
- 学校などで感染が拡大することが多い。受験シーズンも本格化するので正しい知識で予防したい。
- ノロウイルスは人の手や食品などを介して口から感染し、腸管で増殖する。潜伏期間は1~2日で、嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などを引き起こす。特に冬季に流行。
- 健康な人なら2日前後症状が続いた後に治癒することが多いが、体力が低下した高齢者や子どもは重症化することもある。
- 特効薬はない。水分や栄養素の点滴、整腸剤の投与などの対症療法しかないのが現状。吐いた物を誤って気道に詰まらせ、死亡する例もあるので注意。
- 最も有効な対策は手洗いの励行。アルコール消毒剤は、ノロウイルスには効果がないとされている。トイレの後や食べ物に触れる前には、せっけんで丁寧に手を洗うことを心掛けたい。
- 家庭内や集団で生活する施設で感染者が出た場合、患者の嘔吐物が肌に触れないように使い捨てのマスクや手袋などを着用。
- 拭き取った後はポリ袋に入れ、密閉して廃棄する。床や机、食器なども塩素系薬剤で消毒する。熱湯で洗い流すと効果が高まるという。
- 症状がなくなった後も1週間程度は患者の便にウイルスが含まれている。細心の注意を払って二次感染を防ぎたい。
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