感染症防止や健康確認急ぐ 台風10号、県やICAT
台風10号で甚大な被害のあった岩泉町などでは多くの住民が避難所生活を続けており、長期的な生活環境の変化や衛生環境の悪化による健康への影響が懸念されている。県災害派遣福祉チームやいわて感染制御支援チーム(ICAT)などの医療・福祉チームが健康状態の把握や衛生用品の提供にあたり、口腔(こうくう)衛生の悪化による肺炎や食中毒などへの対策を呼び掛ける。各支援チームが情報共有する協議体の設置も検討されており、避難者の健康状態を注視していく。
県災害派遣福祉チーム6人は、3日から岩泉町岩泉の町民会館で健康相談などを開始。4日は緊急避難で自衛隊ヘリの到着場所となった岩泉中で、避難住民の健康状態の聞き取りなどを行った。大きく体調を崩す避難者はいなかったが、口の中の汚れが進み肺炎につながる危険性があるほか、居住空間が仕切られるようになると運動不足などで足腰が弱くなる廃用症候群が心配されるという。
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ICATは2日に先遣隊3人が町内3カ所の避難所を調査。▽トイレでの手の消毒剤や配膳時に使う手袋の不足による食中毒▽沢水を使った食器の洗浄によるレジオネラ菌感染の危険性―などが確認されたことから、4日にはチームの3人が避難所など5カ所を巡回し、人数分の消毒剤やペーパータオルなどを届けた。
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