<兵庫県> 早産児の感染症、早期発見へ 神大Gが新診断基準
早産児の細菌感染症を早期発見するための診断基準を、神戸大の森岡一朗特命教授(こども急性疾患学)らの研究グループが考案した。成果は、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」電子版に掲載された。
妊娠34週未満で生まれた早産児は免疫機能が未熟で、細菌に感染すると死亡したり発達に悪影響が出たりするリスクが正期産児よりも高い。そのため、早期発見を可能にし、後遺症の防止にも有効な基準の考案が課題になっていた。
グループは、成人や小児で感染症の早期診断に有効とされる血液中の物質「プロカルシトニン」に着目。新生児は出生後、一時的に上昇する特徴があり、神戸大医学部付属病院に入院した感染していない新生児283人を調査した。その結果、プロカルシトニンが正常値の0・1ナノグラムに戻るまでの日数は、正期産児の生後5日に対し早産児は生後9週までかかった。そこで早産児37人のデータを基に、早産児の12週までの中央値と上限に近い上限基準値の変化が分かる基準曲線を作成した。
上限基準値を超えると感染症の可能性が高いといい、実際に感染した別の早産児に当てはめると、いずれもこの値を超えた。森岡特命教授は「感染症を早く見つけることで赤ちゃんの後遺症を減らしたい。不要な抗菌薬の使用の抑制にもつながる」と話す。(森 信弘)
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Schoowell(スクウェル)事務局 一同