<愛媛県>伝えたい ケニア出身・カノイさん、マラリア根絶訴え
ケニア出身で、愛媛大大学院理工学研究科研究員のバーナード・カノイさん(37)が、松山市三番町6の市男女共同参画推進センター・コムズで「マラリアへの挑戦 流行地からの声」と題して講演した。
カノイさんは「マラリア減少が貧困の減少につながる。(感染を防ぐ)ワクチンを開発し、人々を救いたい」と訴えた。
マラリアは蚊が媒介する感染症で、感染すると40度以上の熱や頭痛、関節痛などに見舞われる。世界で約2億人の患者がおり、今も毎日1000人の子供たちが死んでいるという。講演は英語で、同大プロテオサイエンスセンターの坪井敬文センター長が通訳した。カノイさんは「私自身、何度感染したか分からない。あの苦しさは忘れることができない」と振り返り、「小学生のころ、友達が急にいなくなったと思ったら、マラリアで死んでいたということが何度もあった」と語った。マラリアは、蚊帳や殺虫剤で感染を防ぐことができ、治療薬も開発されている。しかし、貧困が理由でアフリカ全土には普及していないという。
坪井センター長の下でワクチン開発の研究を進めているカノイさんは「マラリアになると仕事や学校に行けなくなり、さらに貧しくなり、病気にも一層かかりやすくなる。負の連鎖から人々を救うため、マラリアを根絶したい」と力を込め、「アフリカの大地を子供たちが元気に走り回れる日を夢見ている。アリガトウゴザイマシタ」と締めくくった。
講演は、学校を長期欠席している子供たちを支援する松山市のNPO「えひめ心のつばさ」の主催。「つばさ」に通う生徒ら約20人が聴き入った。生徒らは「薬が病院にないために子供たちが亡くなるのはかわいそう」「ケニアの気候や学校のことも聞けて新鮮だった」などの感想を寄せた。【黒川優】
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