スクウェルがお薦めする「ウィルス不活化装置」V-VALIAのご紹介

この度、スクウェル事務局(株式会社インターテクスト)は、イオンクラスター技術によってウィルスを不活化、また浮遊カビ菌、ホルムアルデヒド、PM2.5の除去に有効で、空気を清潔に保つことに貢献する「ウィルス不活化装置」V-VALIAの販売を開始いたしました。

 これまでスクウェル事務局では、学校における子どものウェルネスを追求し、手洗い推奨をはじめ、感染症についての啓発情報の発信に努めてまいりました。その信頼基盤の上に、科学的なエビデンスを備えた優れた商品を、学校をはじめとしてそれらを必要とする施設にご提供したく存じます。

 新型コロナウィルスによる不安は、多くの学校、団体、企業や個人を苦しめています。スクウェル事務局ではこれらの方々の不安を少しでも取り除き、健康で安心な生活を送れるように、引き続き尽力してまいります。

 こんな方々のために



薬剤耐性菌、迫られる対策…抗菌薬頼み、増殖に拍車

薬剤耐性菌対策

安易な利用 避ける必要

 抗菌薬(抗生物質)が効かない薬剤耐性菌が問題になっている。
 国は抗菌薬の使用量を減らし、新たな出現を食い止めようとしている。今月、神戸で開かれた先進7か国(G7)保健相会合でも国際的な主要課題の一つに取り上げられた。このままでは世界で年間1000万人が耐性菌感染で死亡するという試算もあり、徹底した対策が急がれる。

Screenshot

yomi Dr./ヨミドクター(読売新聞)

薬剤耐性菌、迫られる対策…抗菌薬頼み、増殖に拍車

どこでも感染

 「ここ数年、病院にくる子どもには、抗菌薬が効きにくい感染症が目立つ」
 国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の宮入烈・感染症科医長は危機感を募らせる。マイコプラズマという細菌が感染して起きる肺炎。小学生に多く、以前は子どもによく使われる抗菌薬を飲むことで治っていた。
 だが、最近はその抗菌薬に耐性を持つ菌が増え、子どもには副作用の懸念がある別の抗菌薬を使わざるを得ないこともある。重症化して入院が必要な子どもも増えているという。

 けがなどで体に入った細菌が骨に侵入し、炎症を起こす急性骨髄炎でも耐性菌が出てきた。健康な妊婦でも、耐性のある大腸菌を持つことがあり、出産時に赤ちゃんに感染して、命に関わることもある。「かつて耐性菌が問題になるのは病院内が中心だったが、今やどこで誰が感染してもおかしくない」と宮入医長。
抗菌薬のイラスト
”A4サイズのイラスト(ログインしてください。)”

意識にも問題

 耐性菌は、抗菌薬の使い過ぎや、体内に菌が残っているのに服薬を止めるなどの不適切な使い方をすることで増える。遺伝子が変化するなどして、薬が効きにくくなった菌だけが増殖して、周囲の人にも感染が広がってしまう。
 日本は1種類で様々な細菌に効く抗菌薬の処方が多く、その使用量は先進国でもトップクラス。広く効果が見込めるため使いやすいが、同時に様々な細菌が耐性化してしまう危険もある。体内の腸内細菌のバランスが崩れ、生き残った毒素を出す菌が腸炎を起こし、高齢者など抵抗力の弱い人では死亡することもある。

 抗菌薬の適正使用に取り組む奈良県の「やわらぎクリニック」の総合診療医、北和也さんは「患者の意識にも問題がある」と指摘する。
 例えば、風邪の大部分はウイルス性で、細菌を殺す抗菌薬では効果がない。だが、東北大の調査では、風邪で受診したら必ず抗菌薬を処方してほしいとの答えが2割に上った。北さんのクリニックでは、丁寧に説明して納得してもらうが、「社会全体の意識を変えることが重要」と訴える。

川から検出

 飲んだ抗菌薬は便から排出され、環境も汚染する。便の混じった下水は、水処理センターで浄化されるが、抗菌薬の成分は残ったままだ。日本環境化学会の全国の1級河川の抗菌薬濃度調査では、多摩川(東京都)、庄内川(愛知県)、大和川(大阪府)の都市河川が突出して高かった。
 抗菌薬を含んだ川の水は耐性菌を発生させる。東京海洋大学の浦野直人教授が多摩川で耐性菌を調べたところ、水処理センターの排水口より下流の領域で、2、3種類の抗菌薬に耐性を持つ菌が多く見つかった。
 それだけではなく、多摩川上流の水と泥でも多くの薬剤に耐性を持つ菌が検出された。養魚場で抗菌薬が使われていることが原因とみられる。「人だけでなく、魚や家畜に使う抗菌薬も環境を汚染する。総合的な対策が必要だ」と指摘する。

 耐性菌を減らすには、まず無駄な抗菌薬を使わないことだ。国は今年4月、医療機関や家畜、ペット、環境中の耐性菌の監視や抗菌薬の適正使用を促し、2020年までに全体の抗菌薬使用量を現在の3分の2に減らす行動計画を発表した。実現には国民一人一人の理解と協力も欠かせない。

より強い菌、世界で流行

 世界では、ほとんどの抗菌薬に耐性を持つ「スーパー耐性菌」が広がり、脅威となっている。
 多剤耐性菌治療の切り札とされる抗菌薬「カルバペネム」が効かない腸内細菌で、1990年代に入って各地で報告されたが、2010年にインドで流行して一躍注目を集めた。米国では肺炎などを引き起こした9000人のうち600人が死亡した。菌が血液に入って敗血症を起こした場合の致死率は50%に上るとされる。米疾病対策センター(CDC)は13年、早急な対策が必要と警告した。

 抗菌薬の使用はアジア、アフリカなどで増加しており、英政府の依頼を受けた専門委員会は14年、耐性菌が現在のペースで増加した場合、50年にはこれらの地域を中心に耐性菌感染による死者が年間1000万人に達するとの試算を発表した。翌年、世界保健機関(WHO)は全ての国が具体策を講じるよう呼びかけた。
 国内ではカルバペネム耐性菌の検出率はまだ低いものの、昨年1年間に1669人が感染症を発症、うち59人が死亡した。
 名古屋大学の荒川宜親教授(細菌学)は「海外の耐性菌がいつ国内に広がってもおかしくない」と指摘する。

 国立感染症研究所は来年度から、国内で実施してきた医療機関での耐性菌の発生状況の監視、感染予防策を発展途上国に伝授する。柴山恵吾・細菌第2部長は「海外での耐性菌の発生動向の把握は、日本のためにも重要」と話す。
 今月のG7保健相会合でも、世界的な監視を強化していくことを確認した。
 (編集委員・館林牧子、医療部・原隆也)
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