耐性菌による感染症めぐり国連総会で初めて閣僚級会合
薬が効きにくい細菌による肺炎やマラリアなどの感染症で死亡するケースが途上国で増えていることを受け、国連総会で初めてこの問題についての閣僚級の会合が開かれ、出席した塩崎厚生労働大臣は「先頭に立って取り組む」と述べ国際的な監視体制の整備や薬の研究開発などを進める決意を示しました。
薬が効きにくい細菌やウイルスなどは、人間や家畜に対する抗生物質の使いすぎなどによって生まれ、お年寄りや持病のある人、それに、途上国で適切な治療を受けられない人が感染すると死に至ることもあります。
21日、国連総会で初めてこの問題についての閣僚級の会合が開かれ、およそ70の国と国際機関の代表がそれぞれの現状や対策などを表明しました。
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この中で、塩崎厚生労働大臣はアジアで薬が効きにくい菌などを監視する体制の整備に協力するほか、薬の研究開発への投資を続けるなどとしたうえで「国際社会と連携し、先頭に立って取り組む」と決意を述べました。最悪の場合、2050年には薬が効きにくい肺炎やマラリアなどで世界中で1000万人が死亡するという研究結果もあり、会合では各国から強い危機感が示されていました。
塩崎大臣は会合の後、NHKのインタビューに対し「薬剤が効かない菌などで人間がやられないよう、国際社会が真剣に考えないといけない。医療分野で強みのある日本として模範を示していきたい」と話していました。
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