不正咬合 – 歯・口腔の健康シリーズ
日本人には歯がアゴに対して入りきらない叢生が多いようです。矯正診療を進めるにあたっては最初に詳細な検査を行い、不正咬合が骨格・歯槽・機能のどこに問題を抱えているのかを調査し、その成り立ちを知ります。それにより適応する装置の選択や抜歯の問題などが検討されます。不正咬合には、歯がアゴに入りきらないでガチャガチャに生えている叢生(そうせい)、前歯が反対に咬んでいる反対咬合(はんたいこうごう)、前歯の咬み合わせが深い過蓋咬合(かがいこうごう)、上下の前歯がちょうど合わさっている切端咬合(せったんこうごう)、奥歯で咬んでも前歯が当たらない開咬(かいこう)、出っ歯と総称される上顎前突(じょうがくぜんとつ)、などがあります。正常咬合でないものを不正咬合といいます。
日本人の不正咬合の割合
日本人の不正咬合の調査は、厚生労働省が歯科疾患実態調査の一部として行っています。歯科疾患実態調査は昭和32年(1957年)から6年ごとに行われていて、不正咬合の調査は今までに昭和44年(1969年)・昭和56年(1981年)・平成11年(1999年)・平成17年(2005年)・平成23年(2011年)の5回行われました。
よく使われる矯正装置
歯列矯正というと歯に装置をつけて細いワイヤーを沿わせる装置というイメージがあるのではないでしょうか。歯面に3mm角程度の小さなブラケットという装置を直接接着し、直径0.5mm程度の細いワイヤーを通し、ワイヤーの弾力性などを利用して歯並びを直していく装置(写真)を総称して『マルチブラケット装置』と呼びます。日本中どこの矯正歯科医院でも使用されている装置です。ブラケットやワイヤーなどいくつも種類がありますが、1920年ごろ米国で開発されて以来その基本的なコンセプトは変わりません。長い歴史の中で改良が加えられてきた治療効果について信頼性の高い矯正装置です。近年は写真のように透明な目立たないブラケットも普及しており、また表の歯面ではなく裏の歯面に接着する見えない矯正装置のタイプも使われています。マルチブラケット装置は上下全体に使用する場合、永久歯列になってから治療を行います。
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