<大分県>子どもの医療ケア 格差解消 大分・養護施設、健康記録統一へ
出典:西日本新聞 – 子どもの医療ケア 格差解消 大分・養護施設、健康記録統一へ
- 大分県内の児童養護施設で働く看護師たちが、入所する子どもに医療ケアが行き届くよう、健康記録用紙の統一を進めている。共通用紙は今春から7施設で活用される見込み。
- 健康管理の方法は各施設に委ねられ、ケアに格差が生じている現状がある。
- 厚生労働省によると、児童養護施設の子の約6割は虐待を受けた経験があり、約3割に心身に障害があるという。
- 大分県では2012年に各施設の看護師らが「連絡研修会」を結成。定期的に話し合う中で、子ども一人一人の健康記録を付けている施設とそうでない施設があり、服薬管理や通院指導など医療ケアで差があることが分かった。
- 同会は、健康に必要な情報を整理できる共通用紙を考案。予防接種歴、既往歴、アレルギー、内服薬などの情報を一枚の紙にまとめた。
- 中には育児放棄を受けて母子手帳がなく、予防接種歴や定期健診の結果が分からない子もいるが、自治体は個人情報を理由に開示しない。
- 全国的には児童養護施設への看護師の配置そのものが進んでいない。昨年末で22・6%。
- 東北大大学院の塩飽仁教授(小児看護学)は「児童養護施設が横の連携を持つこと自体、珍しい。子どもが施設を移るケースでもスムーズに申し送りできる」と評価。連絡研修会の楠元恵美子看護師は「大事な情報を漏れなく集め、健康維持に活用したい」と話している。
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