<大分県>マダニの季節、警戒を 感染者相次ぐ
マダニにかまれ、ウイルス感染する患者が県内で相次いでいる。県の調べでは5月以降、大分市内で4人がマダニを媒介した重症熱性血小板減少症候群(SFTS)や日本紅斑熱に感染していた。佐伯市では昨年5月、80代の男性がSFTSにより死亡している。夏休みシーズンを控え、野山へのレジャーも本格化することから、県は「マダニ対策を忘れないでほしい」と注意喚起している。
県によると、感染したのは70~80代の男女。内訳はSFTSが2人、日本紅斑熱は2人。
70代の男性は農作業中にかまれたとみられ、残る女性3人は経緯が不明という。それぞれ発熱や食欲不振などの症状はあったが、重症化せず、命に別条はなかった。
SFTSは感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱や下痢、血小板減少などの症状が出る。国立感染症研究所の調査では2013年~今年6月29日までの間に、九州や四国、中国を中心とした20府県から195人の感染報告があり、このうち47人が死亡している。県内は14年に初めて感染者を確認。今回の2人を含め8人となった。
一方、日本紅斑熱は高熱や発疹などの症状があり、重症化すると腎不全などを引き起こし、死亡することもある。県内では14年に2人、15年に3人が感染している。
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マダニは室内にいるダニとは別の種類。山林や民家の裏山、草むらなどに生息し、イノシシやシカ、ペットなどの血を吸う。通常2~3ミリ程度の大きさだが、吸血すると1センチ以上になる。かまれても痛みがなく、気付きにくいこともある。
県健康づくり支援課は感染予防策として
- 長袖、長ズボンの着用
- 虫よけ剤の使用
- 活動後のシャワーや入浴
―を呼び掛けている。「マダニが皮膚に付着していた場合には、自分で取らず皮膚科を訪ねてほしい」と話している。
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