受験勉強はエクササイズ次第!
9月になり、ようやく厳しい夏も峠を越しそうです。オリンピックに続いて、パラリンピックの応援も忙しいですね。選手たちが全力を尽くす姿は、メダルにかかわらず感動を与えてくれます。
応援することは、男性ホルモンと呼ばれるテストステロンを上げてくれます。オリンピック・パラリンピックでの日本選手の大活躍は、社会のテストステロン値を大きく上げてくれていることでしょう。テストステロンが高いと、チャレンジする気持ちが高まり、また社会の歪みをより意識するようになります。
記憶を効率よく定着させる
さて、この夏、受験生の皆さんは、オリンピック、パラリンピックもなかなかじっくりと観戦できなかったかもしれません。ましてや部活で体を動かす機会も格段に減っていることと思います。
受験勉強といえば、「知識を得る」「それを記憶の形で定着させる」「定着した記憶を再び思い出す」「問題を解決する」という、この繰り返しになってきます。暗記問題であろうと、「考える」新傾向の問題でも、知識がない状態から回答することはできません。
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従って「いかに効率よく記憶を定着させるか」が、当たり前ですが勉強の鍵となってきます。例えば睡眠をとることも、記憶を定着させる有効な方法であることが知られています。「一夜漬け」では、記憶は短期間しか定着しません。
また、エクササイズにも記憶をよくする効果があります。記憶は、脳の中の海馬という部分に新しい神経ニューロンが形成されることに関係します。ネズミにエクササイズをさせたときに筋肉で増える物質の中で、「カテプシン」という分子が神経を成長させることがわかりました。このカテプシンはヒトの海馬の細胞に働き、神経成長因子の産生を促します。
やや激しい有酸素運動…いつ行う?
では、勉強をした後でいつエクササイズをしたらよいでしょうか?
実は最近、驚くべき研究が報告されました。学習効果を高めるには、記憶する学習をしたのちに、数時間たってから、短時間にやや激しい有酸素運動をすることが有効であることがわかったのです。
この研究では、まず40分間、指示された空間にあるものを記憶して、2日後に記憶したものを思い出すというものです。このときに「エクササイズをしないグループ」、「記憶してすぐ35分間自転車を漕ぐグループ」と、「4時間後に35分間自転車を漕ぐグループ」で、どの程度記憶の定着が異なるかを調べたところ、記憶してから4時間後に運動をしたグループが、最も記憶の定着に優れていたのです。
この結果から、記憶の定着には、ある程度の時間がかかり、運動することで得られる神経を成長させる因子はそのあとに働くと言えそうです。
受験生も来春に向かってこれからが正念場ですが、机に座ってばかりでなく、エクササイズを併せて行うことで、より効果が高い勉強ができそうです。
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